サービス通信

整理・整頓・清掃を維持するには、“しくみ”“しかけ”で道筋をつくる

2019.03.20

コラム
5Sメンテナンス品質管理

なぜ守れないのか? ムリ・ムラ・ムダ(3ム)の強要をしていませんか! 4Sを守り守らせ習慣化させるのが、5Sの最後の「躾・しつけ」です。決まりや規則を守らなければ、まず叱る勇気を持つべきです。しかしムチばかりではなく、なぜ守らないのか・守れないのか、4Sの見直しが必要です。例えば守るために常にムリを強いられれば、作業者はいずれどこかでパンクします。パンクはムラとして表れ、ムダを生み出します。つまり5Sは本来は3ムを徹底的に排除するために行うのですが、逆に5Sで3ムを生み出しているのです。「5Sはしんどい」と言いながら。

上図は書類棚のななめ色つきシール管理ですが、使用後にどこに戻すか、戻っていない書類はなにかが一目瞭然です。しかし戻す順番や位置が分かりにくい、欠損しても気付かない置き方をしているのに、“戻せ!守れ!”ではムリの強要です。

下図は、KPM成功事例Vol.47のフジケース株式会社様の加工部門の朝礼の写真です。加工部門は工程の進み具合と納期を見ながら、いかにスムーズに流すかがカギです。それぞれの持ち場の予定や進捗や要望などを、全体のコミュニケーションで共有し助け合わなければ、どこかに3ムのしわ寄せがきます。この朝礼は現場の皆さんの要望で自主的に開催され、現在は定例化しています。

なお4Sは常に改善していかねばならないのですから、「躾」も変化していかねばなりません。ですから5Sはマニュアル化すべきですが、石頭のマニュアル主義になっては、改善と変化に対応できず、3ムを生み出してしまいます。

現場の声は、「5Sはしんどい」ですか、それとも「5Sで楽になった」ですか!??

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