2021.01

香川印刷株式会社 様

リスロンG37とK -サプライの組み合わせで
作業効率向上とオペレーターの負荷低減を同時に実現。

  • 上林 幸則
    代表取締役 会長兼社長
    上林 幸則 氏
  • 鈴木 信一
    製造部副工場長兼工務課課長
    鈴木 信一 氏
  • 川田 政次
    製造部印刷課課長
    川田 政次 氏
  • 櫛橋 啓太
    印刷課オペレーター
    櫛橋 啓太 氏

H-UV L(LED)機の導入でシナジー効果を高める

「親会社であるずゞや㈱も当社も香川県に本社があります。同県丸亀市は地場産業としてうちわの全国生産量の9割(1億本)を占めると言われており、うちわ完成品メーカーが集積しています。ずゞやでは地場産業支援として約30年前からポリプロピレン製うちわ骨の製造を開始しました。丸亀を中心としたうちわメーカーに骨の供給をさせていただき、現在では年間6000万本を生産するまでに至りました。香川印刷㈱とM&A検討のご縁をいただき、『これは必ずうちわメーカーの力になれる』 と直感しました。骨の受注とワンストップで印刷物のご相談もいただけ、県内での印刷、納品とスピーディーに対応できるようになりました」 と、M&Aによるシナジー効果を語る上林社長は、2020年6月から香川印刷の会長兼社長も務めている。
2019年には、四国初となるH-UVL(LED) 搭載リスロンG37(A全判オフセット枚葉印刷機)を導入した。背景には、印刷機の老朽化と、うちわ製造の効率化があった。
「グループ会社化当初は、油性印刷機が5台あり、そのうちの2台が30年を経過していました。そこで、印刷の安定性向上や将来の受注増加、ビジネスの発展性を考慮し、3台を破棄して、新台を1台入れることにしました」
社運がかかった新台導入プロジェクトは、何度も協議された。その結果「印刷の圧倒的な時間効率の良さ」 「印刷の仕上がり」 「後加工への時間待ちの短縮」 「新しい印刷の可能性」 などの点からUV機に絞られた。「他メーカーも検討したが、技術的な安定性が高く、サービスの体制が抜群に整っていて安心できるKOMORIに決めました」

H-UV L(LED)搭載リスロンG37と香川印刷の皆様
「K-サプライでそろえることで、サポートやメンテナンスをより効果的に受けることができます。印刷機の稼働も安定しており、従来機と比較して、1時間当たり1、2台多く刷れています」(鈴木副工場長)

リスロンG37とK - サプライ組み合わせの効果

H-UV L(LED) 搭載リスロンG37によって、うちわ製造の効率はどのように変わったのか。鈴木副工場長は、「うちわは、4色+ニスの仕事です。導入前は、菊全4色機と菊半4色機2台を使い、4色刷った後にニスを通す、"2回通し"で行ってきました。効率と段取りの改善を図るため、5色機を選定しました」 と5色機にした背景を語り、導入効果を次のように話す。
「うちわ製造は、5月から8月に集中し、短納期で大量に仕上げる必要があります。当社の遅れが、後工程である貼りをされるお客様を待たせてしまう状態。従来機では、ニスが完全に乾いていなくて断裁時にくっついてしまうなど、後工程に支障がありました。ところが、H-UV L(LED) 搭載のリスロンG37によって、4色+ニスをワンパスで行い、そのまま後工程に移れるようになりました。パウダートラブルからも解放され、その他の印刷物における折り加工や製本加工でも、問題の発生がなくなりました。この好調な要因の一つには、K-サプライを多く採用していることにもあると思います」
H-UV L(LED) インキ 「KG-914」 に加え、インキローラーメンテクリーナーや色替え洗浄補助剤、湿し水など、多くのK-サプライを採用している。鈴木副工場長は 「K-サプライ インキを使ってみたら、立ち上がりが非常によく、他のK-サプライにも興味を持ちました。ブランケットの着肉性やブラン離れがよく、すぐに濃度が追従してきました。他のメーカーと比べて、こんなに違うのかと驚きました。親水化処理液は、油性のころから継続して使用しています」 と評価。
さらに印刷課の川田課長は、「H-UVL(LED) 搭載リスロンG37とK-サプライの組み合わせの効果が、さまざまな面で出ています。パウダーがなくなり、上質紙・特殊紙などでも、すぐに裏返してドンテンできるなど、効率が上がりました。また、色合わせがAI機能の自動補正によって早くなり、すぐに本刷りがスタートできるようになりました。ブランケットは網点の再現性が非常に良く、インキツボローラークリーナーも、インキ汚れをきれいに除去できて、素晴らしい商品です」 と、作業の効率化と現場の負荷低減を語る。

香川印刷では多品目のK-サプライが使用されている。


KOMORIとの改善活動 稼働率10%アップの効果

現在、香川印刷は月に1回のペースでKOMORIと改善活動を行っており、静電気防止のために 「e-Mist(微粒子加湿型 静電気抑制装置)」 を導入するなど、さらなる効率化と負荷低減に取り組んでいる。鈴木副工場長は「KOMORIに、改善したい状況を見せてアドバイスをもらっています。KP-コネクト(KOMORIソリューションクラウド)も活用し、各工程にかかっている時間を把握することから始め、印刷工程をいかに改善できるかを、常に検討しています。改善活動によって、機械の稼働率はすでに10%向上しました」 と、手応えを感じている。
香川印刷は2020年、県より 「香川県中小企業BCP優良取組事業所」 に認定された。上林社長は、「H-UV L(LED) があるのは、四国で当社だけ。H-UV L(LED) 指定の仕事も増えてきています。当社の行動指針は挑戦と創造と信頼。創業以来、お客様からの信頼を何より大切にしてきました。リスロンG37を今後の戦略の軸にし、H-UV L(LED) の特長を最大限に生かし〝一芸に秀でる〞ことで、お客様のさまざまな期待に応えていきます」 と展望を語った。


H-UV L(LED)搭載リスロンG37起動式(2019年9月26日)

[関連情報]
製品情報:リスロンG37
製品情報:H-UV L ( LED )
ソリューションサイト:K-Supply for H-UV
製品情報:e-mist
ソリューションサイト:KP-コネクト

香川印刷株式会社

本社 :香川県高松市郷東町792-9 高松印刷センター内
TEL:087-882-3338

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