2015.09

シンコー印刷株式会社 様

小ロット・短納期の内製化促進のためにImpremiaC71を導入。
色校正出しへの活用で効率化を推進。

  • 松浦 博
    代表取締役専務
    松浦 博 氏
  • 坂本 真治
    生産部部長
    坂本 真治 氏
  • 那須 洋之
    制作課集版課次長
    那須 洋之 氏

お客様からの要望に応じて設備の導入を行う

シンコー印刷㈱は、お客様の立場に立った「より良いパートナー」をモノ作りの基盤として、創造的な企画提案を追求し、お客様に喜ばれる最適な製品を提供する印刷創造企業を目指している。営業・SP課・クリエイティブが三位一体となって行う多彩な提案やきめ細かいサービスの提供は、お客様から高く評価されている。
松浦専務は、「当社の基本は、お客様の意向に沿いながらやっていくということに尽きます。シンコーに頼んだら大きい仕事も小さい仕事もすべてできます、というのが営業戦略の柱です。ですから、小さい機械から大きい機械、輪転機まで揃えています。印刷の仕事は減少しつつありますから、お客様の仕事をトータルにいただけるようにすることはもちろんですが、いただいた仕事は全部社内でやれるように内製化を推し進めています。そして、設備導入については、お客様の仕事のために必要ならば、積極的に設備投資を行っていきます」と、企業の方針を語られた。
実際に、2012年に導入したH-UV搭載リスロンS44(四六全判6色機、コーター付)は、学習用ノートの表紙の仕事でお客様からさらなる高品質・短納期を要望されたために油性機との入れ替えで導入している。

小ロット、即納の要望に応えるImpremia C71

「H-UV機で納期に対する考え方が変わった」と言う坂本部長に、デジタル印刷機の導入経緯を伺った。
「実は、油性機からH-UV機になった時、刷ってすぐに加工ができる速乾印刷にものすごく感動しました。朝に受注して夕方には納品できて、お客様にも喜んでもらえます。納期の考え方が根本的に変わりました。そして、それがデジタル印刷機の導入にもつながっています。小ロットだけれど出力して即納に対応できますし、今後は即納に対する要望も増えてくるはずです。そこで、営業とともにデジタル印刷機の導入を松浦専務にお願いしました」と語る。
「今まで外注せざるを得なかった小ロットの取説や名刺、封筒なども内製化していこうという営業と現場の意向で、コピー機からデジタル印刷機への更新を決めました」と松浦専務は語る。
そして、2014年8月に導入されたのがImpremia C71である。同機は制作課と集版課をワンフロア化した際の目玉の設備ともなっている。

Impremia C71

Impremia C71

松浦専務にImpremia C71の導入理由をお聞きした。
「数社に印刷見本を提示し、それに合わせて出力してもらい、印刷見本と色を比較しました。色が合っていれば、小さい仕事なら校正を出力して、それでOKならそのまま製品を出力できますし、数が多い仕事なら版を作ってオフセットで刷ることができます。オフセットなら今のデジタル機と同じものができます。当社のやり方は、デジタルで色校正を出して、それをオフセットで刷るというやり方をしています。だから一番オフセットに近いImpremia C71に決めました」と明言された。

オフセットに近い品質で色校正や本刷りに対応

坂本部長にImpremia C71の仕事内容を伺った。
「仕事の件数では校正と実際の製品では校正の方がやや多い。枚数で見ると校正よりも製品の方が多い。例えば、月に3万枚あれば2万枚以上が製品で1万弱が校正です。校正でここまで使っている会社は他にないと思います。」
同社では、Impremia C71を色校正出しに活用している。特に色にこだわるお客様には本機校正で行うなど、使い分けを行っている。
製品への使い方を伺うと、「事前に印刷サンプルが必要になったり、会議のために少部数が必要になるなど、納期の面でどうしてもオフセットが間に合わない時があります。そういう時にImpremia C71で必要部数を刷って即納する使い方もしています。追っかけで本刷りの数千部はオフセットで対応しますが、お客様からのクレームは一切ありません。お客様に満足いただける高品質のものがImpremia C71で印刷されているからだと思っています。スケジュールが読めるので工程管理も楽になっています。それに、KOMORIさんとは印刷用語で技術的な話ができますし、品質や対応策などアドバイスしてくれますので助かっています」と語る。

Impremia C71で少しずつ流れが変わってきた

「工程管理が楽になった」と言う制作課の那須次長に、現場での取り組みを挙げていただいた。
○品質面では、定期的にキャリブレーションを取っている。汚くなれば自分たちですぐに対応できるので、グラデーションもきれいに出るようになる。
○用紙については、どんな紙でも通せるのが良い。要望があればユポ以外は和紙であろうがいろいろな紙を通しながら社内データを作成している。
○紙厚は0.08から0.3㎜まで。薄いコート紙は滑って紙詰まりしやすいので、印刷紙をカットして使用している
○A4中綴じの場合などオンデマンドは通常A4より小さい仕上がりになるが、オフセットと同じA4サイズにきっちりと仕上がるデータにしている。
○校正については、Impremia C71では1枚数十円、利益の面でコスト削減を考えながらやっている。

いろいろな使い方でフルに活用していきたい

最後に、松浦専務に今後について伺った。
「同じ製品なら必ず他社よりも安くできるように、現場が一丸となって能率を上げる努力をしています。製品が良くてお客様に喜んでいただければ、『シンコー印刷に頼もう』ということで仕事も増えていきます。今は1台しかありませんが、仕事が増えれば導入しようと思っています。ImpremiaC71はオールマイティーな機械です。出力して納品するだけでなく、オンデマンド機としていろいろな使い方が可能なので、フルに活用していきたいと考えています」と語る松浦専務は、Impremia C71の新たな活用と今までにない印刷のあり方にチャレンジしているようだ。

シンコー印刷㈱ 本社

シンコー印刷㈱ 本社

シンコー印刷株式会社

本社・工場:岡山県岡山市北区島田本町2-7-16
TEL:086-252-3291

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