2026.07

ソニック株式会社 様

折り加工分野への初挑戦を短期で推進
MBO T50が実現した月200万部の内製化と品質向上

  • 光村  孝夫
    取締役社長
    光村 孝夫 氏
  • 高野 浩一
    常務取締役
    高野 浩一 氏
  • 戸部 浩児
    現場長
    戸部 浩児 氏

ソニック株式会社は、1989年の創業以来、総合印刷会社として事業基盤を築いてきた。近年では印刷物で培った「伝える技術」をデジタル分野へ拡張し、顧客のビジネスの成長を多角的に支援している。同社は2024年1月、折り加工の内製化を目指し、MBO T50(B2サイズバックル専用紙折機)を導入した。月間800万部規模のDM案件を複数の加工会社に外注していた同社が、折り加工未経験ながら内製化に踏み切った背景と、導入から約1年で月200万部の内製化を実現するまでの取り組みについて、光村孝夫社長、常務取締役の高野浩一氏、現場長の戸部浩児氏にお聞きした。op225_sonic_04.jpg

DM需要増と課題解決に向け 折り加工の内製化を決断

ソニック㈱は、オフセット輪転印刷を核にチラシやDMを展開する総合印刷会社。現在は、「SNS・ホームページ」「Webマーケティング」 「EC・ネットショップ事業」 の3本柱で顧客のデジタル戦略も支援している。紙の媒体で培ってきたノウハウを生かし、「紙とデジタルを掛け合わせ戦略的に集客し、顧客の売上という成果に直結させる」 という、コミュニケーション戦略提案は同社の強みだ。さらに、地域に深く根ざした活動にも注力しており、2002年から長年にわたり奨学金支援を継続するほか、地域イベントとしての書道展開催など、地元の活性化にも貢献している。
同社は、システム18S(B縦四裁両面)とシステム35S(B縦半裁両面)をはじめとする計4台のオフセット輪転印刷機を保有し、生産体制を構築している。高野常務は 「主な仕事であるDMやポスティングチラシは、これまでチョッパー折りまでをオフ輪機で内製していました」 と話す。
折り機導入の契機となったのは、月間最大1500万部、通常月でも800万部というDM案件の受注だ。チョッパー折り後に 「巻三つ折り」 工程が必要となり、これまで複数の加工会社へ外注して生産を進めていた。「DMは単価を上げにくく、外注では横持ち費用も発生します。コストや工程管理の面からも、内製化の必要性を感じていました」 と高野常務。光村社長も 「顧客からコストダウンの要望もありました」 と振り返る。
こうした需要の高まりと外注の課題を解決するため、折り加工の内製化を決断。2024年1月、MBO T50と他社製ユニット式紙折機を導入した。光村社長は 「KOMORIの支援で活用した事業再構築補助金も導入を後押ししました」 と語る。
機種選定では、高野常務は 「他社で稼働するMBO T50を見学し、想定していた生産量に対応できる折りスピードや、独自のスリッターシャフトの利便性など、機能面に魅力を感じました。また 『どれだけ現場に寄り添ってくれるか』 というKOMORIのサポート体制への期待も選定の決め手となりました」 と振り返る。

内製化とクレームゼロを実現

折り加工未経験だった同社だが、MBO T50の導入から約1年で、安定した内製化体制を築いている。光村社長は 「現在は1日10万通しのペースで月間約200万部を内製しています」 と語る。横持ち費用や外注管理コストの削減により、外注費の約3分の1のコスト削減を実現した。
高野常務は稼働状況について 「現在は、1時間あたり1万5000回転で安定稼働しています。段取り替えも15分ほどで完了するため、多い日には7〜8回の切り替えを行いながら、8時間稼働で1日10万通し以上をコンスタントに達成しています」。内製化の効果は品質面にも現れた。「外注時には避けられなかった品質トラブルが、現在は発生していません」 と実績を語り、高回転でも安定した稼働を続けている点を成果として挙げる。op225_sonic_05.jpgMBO T50

折り加工未経験でも内製化を実現した現場の努力と外部の支援

MBO T50は、給紙担当1名、検品・結束担当2名の計3名で運用している。戸部現場長は、チョッパー折りのあるオフ輪機のサブオペレーターを務めていた経験から、折り加工チームの立ち上げを担ってきた。内製化は新たな挑戦だったが、試行錯誤を重ね、現在の運用体制を築いている。高野常務は 「折り加工は繊細で、紙質や紙グセなどが精度に大きく影響します。その難しさに向き合いながら、現場では日々工夫と改善を積み重ねてくれています」 と評価する。
その結果、導入から約1年で生産目標であった1日10万通しを達成した。現場の努力に加えてこの取り組みを支えたのが、社内外のサポート体制だ。高野常務は 「KOMORIのサービスに加え、外注先や折り加工の実績がある同業各社に相談できたことも大きな支えになりました」 と振り返る。戸部現場長は 「導入時に2週間のKOMORI研修を受け、基本操作を習得しました。実際のオペレーションは紙質や絵柄など、仕様に左右される繊細な世界です。今後、この感覚的な技術をいかに言語化し、後進を育てるかが挑戦です」 と話す。op225_sonic_07.jpg
シャフトが引き出せるため、ミシンやスリットの位置変更作業を、折丁を広げながら楽な姿勢で素早く行える。
「機械内に潜り込む必要や工具や部品を落とす事故のリスクがなく、仕事がやりやすいです」(戸部現場長)

生産性と品質の安定性を支えるMBO T50と周辺機器

同社の主力であるDMやポスティングチラシは、オフ輪で折られて出てきた折丁を、さらに後加工する工程が必要となる。高野常務は 「折丁をさらに折るために、ラウンドフィーダーを選択しました」 と話す。定期的に紙を供給することで、ノンストップでの安定稼働を実現している。
排紙部には、超薄紙で折られた印刷物の状態を確認しやすいデリバリー 「MBO SBAP」 を採用。折丁を上方へプレスした後、縦方向に排出する構造に加え、設定した枚数ごとに区分して排出できるため、積載や結束作業に余裕が生まれている。戸部現場長は 「紙がきれいに揃った状態で束になって出てくるので、つかみやすく、その後の結束作業もやりやすいです」 と評価する。op225_sonic_09.jpg 左:MBO SBAP、右:ラウンドフィーダー

内製化を軸にさらなる事業拡大を目指す

光村社長は、「MBO機を導入したことで、同業からも仕事の引き合いが増え、仕事の幅も少しずつ広がってきています」 と語る。
今後は培った習熟度を強みに 「高付加価値案件の内製化を加速させ、さらなる収益向上を目指します」 とし、多様な折り方や厚紙への挑戦も始めている。
また、今後の事業拡大を見据え、2026年8月には、1時間あたり3万枚の印刷能力を持ち、DMをインライン加工可能な、システム35Sを追加導入する予定だ。光村社長は、「増産に向け、生産体制の見直しも視野に入れつつ、折り加工をはじめとした工程の拡充を検討したいと考えています。併せて、社員の育成にも一層注力していきます」 と語った。op225_sonic_10.jpgソニックの皆さま

[関連情報]
■製品情報:紙折り機・MBOシリーズ

ソニック株式会社

本社:群馬県太田市吉沢町1035-5
TEL :0276-37-8800

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