東海圏の印刷会社の頼れるパートナーとして、厚紙パッケージ印刷を主力とするスズキ印刷紙工株式会社。工業製品の箱や贈答品・土産物用の化粧箱など、厚紙を使ったパッケージ印刷を数多く手がけている。同社は、難易度の高い印刷にも対応できる技術力と、設備更新による品質管理体制の強化により、発注元の高い品質要求や期待に応えてきた。2025年1月には、優れた給紙性能と先進的な自動化機能を備えたLITHRONE G40 advance EX edition(菊全判6色オフセット枚葉印刷機)を導入し、さらなる生産性向上と品質向上を実現している。導入の背景と効果について、鈴木勇輔専務取締役と機長の笹野高裕氏にお聞きした。
厚紙パッケージ印刷のスペシャリストとして技術力を追求
スズキ印刷紙工㈱は、1968年にマッチ箱のパッケージ印刷からスタートし、現在は厚紙パッケージ、ディスプレー、POPを専門とする印刷会社として、東海圏で確固たる信頼を築いている。
「厚紙に高品質な紙を貼ってつくる 『貼り箱』 や、薄紙専門の印刷会社では対応が難しい、コーター胴を活用した特殊加工などの複雑な印刷案件にも積極的に取り組み、技術力を評価していただいています」 と鈴木専務は説明する。
検査精度で選んだ最新鋭機 補助金も後押し
今回、LITHRONE G40 advance EX editionを導入した背景には、20年間使用してきた既設機が更新時期を迎えていたことと、発注元の高い品質基準に対応するための体制強化があった。「不良品が1枚も混ざることがないよう品質管理を徹底するために、高性能な検査装置の導入が必須でした。既設の他社機でも後付けの検査装置を搭載していましたが、KOMORI機は純正の検査装置が設計段階から組み込まれているので、システム連携に優れ、高精度な品質管理が可能となる点が大きな強みです。安心して導入を決断できました」 と、鈴木専務。
加えて、省エネ補助金の活用も導入を後押しした。「補助金申請に関しても、KOMORIには専門のサポート体制が整っており、安心して申請を進められました」 と話す。
先進機能がもたらす品質向上と作業環境の改善
LITHRONE G40 advance EX editionは、スマートインキングフロー、DCブロアー、e-Mistなど、生産性向上やサステナブルな印刷を実現するための独自機能を搭載している。
鈴木専務は 「DCブロアーにより、機械の稼働音が非常に静かになりました。また、今回の機械更新で、5胴から6胴に1胴増えていますが、電気代はほとんど変わっていません」 と語り、作業環境の改善と省エネ性能への期待を述べた。
笹野機長は、スマートインキングフローについて 「ローラーの本数が減って、濃度が安定するのが速くなりました」 と、色調管理の向上に触れた。また、「DCブロアーは、キャビネット内に収納されたダクトで排熱するため、音だけでなく熱も出ません。e-Mistは、冬場など乾燥時期に課題となる静電気を除去してくれるため、紙送りの安定につながると期待しています」 と、現場の実感を語った。
左:稼働音が静かと評価が高いDCブロアー稼働音が静かと評価が高いDCブロアー、右:乾燥時期に静電気除去が期待されるe-Mist
給紙性能と色出しの自動調整機能で作業時間を大幅に短縮
今多様な用紙に対応するため、機種選定時、特に重視されたのが給紙性能だ。鈴木専務は「厚紙は紙のクセが悪いと、給紙がうまくいかず、紙出しに1時間以上を要することもありました。用紙は全てお客様からの支給紙です。用紙を選べない分、給紙性能が非常に重要になります。同機は紙質を問わず、正確に給紙できることも、導入の決め手となりました」 と語る。導入後は、「どんな紙でもすぐに安定して送り出されるため、作業時間の短縮に大きく貢献しています」 と評価。笹野機長も 「フィーダーのエア調整が自動で行われるため、ほとんど手を加える必要がありません。機械が紙の特性を記憶してくれるので、多様な紙種にも柔軟に対応できます」 と説明する。
また、色の立ち上げ時間も大幅に短縮されている。「今回の機械では、印刷設定を自動化するための標準データ形式であるPPFデータを機械側に送るワークフローに変更したことで、色の立ち上げが格段に速くなりました。KOMORI機は自動調整の精度が高く、オペレーターは微調整を行うだけで済むため、作業効率が大きく向上しています」 と鈴木専務は効果を評価した。
検査装置による品質管理体制の充実と自動化機能による作業効率の向上
検査装置PQA-S V5(インライン品質管理装置)やPDC-SX(分光式色調管理装置)の導入により、品質管理体制が大幅に強化された。旧機械には検査装置が付いていなかった。笹野機長は 「人の目だけでは、どうしても見落としが発生します。機械に任せることで、品質管理の精度が格段に上がっています。その結果、品質に関する問い合わせ件数が大幅に減り、心理的にも楽になりました。空いた時間を他の作業に充てられるようになり、作業効率が上がり、生産性が向上しています」 と明かす。
操作性の向上も見逃せない効果だ。「操作画面がタッチパネル化されて、タッチパネルに慣れている若いサブオペレーターには使いやすい設定になっています。機長は以前、各ユニットまで移動してボタン操作をしていましたが、オペレーションスタンドで全ての操作が完結するので、負担も大幅に減っています」 と鈴木専務は語る。
LITHRONE G40 advance EX edition
「多面付け印刷では、一般的に咥え側と咥え尻側で色ブレが発生しますが、今回の機械はそのブレ幅が非常に小さく、品質面は非常に安定しています」(鈴木専務)
想定以上の自動化・省人化効果 将来への期待
導入の総評として、鈴木専務は 「現在はフル稼働しています。印刷スピードも既設機と比べて50%ほど上がっています。スピードが上がっても紙揃えや品質が安定しており、非常に満足しています」。笹野機長も 「より多くのジョブをこなすことができるようになりました」 と生産性が向上したと話す。
今後について、鈴木専務は 「最新のKOMORI機を導入したことで、想定以上の自動化・省人化の効果を感じています。これからの時代に追従していくために、KOMORIには、今後も自動化や省力化された良い機械を、周辺機器も含めてトータルで提案していただきたいです。こうした提案を積極的に活用し、さらなる生産性向上と企業の発展を目指していきます」 と展望を語った。
LITHRONE G40 advance EX editionとスズキ印刷紙工の皆さま
[関連情報]
■ソリューションサイト:LITHRONE GX/G advance EX Edition
■製品情報:LITHRONE G40 advance EX edition



