オフセットからデジタルへ、設計者の進化と情熱

糸澤一元 DPS開発部DPS開発課

17 September 2025

DPS開発部DPS開発課の課長である糸澤一元に、現在の仕事や将来の展望、そしてお客様にプリントテクノロジーを届けるということについてお聞きしました。 DPS開発部は、KOMORIのデジタル印刷機の開発を担う部門です。従来のオフセット印刷とは異なり、デジタル印刷は可変印刷や短納期対応など、柔軟性の高い印刷ニーズに応える技術。糸澤はこの分野で、設計者として新しい市場の創出に挑戦しています。

技術者としての歩みと現在の挑戦

2005年にKOMORIに入社してから、オフセット印刷機の機械設計を担当してきましたが、4年前にDPS開発部DPS開発課に異動となりました。成熟したオフセット技術とは異なり、デジタル印刷機は日々新しい発見があり、試行錯誤の連続です。まさに"「プリントテクノロジーの進化を通じて社会に新しい価値を届ける」挑戦"という実感があります。オフセットでもデジタルでも、KOMORIの設計者として常に意識しているのは、お客様の機械の生産性を高めるだけでなく、使っていて『気持ちがいい』と感じてもらえるような機械を提供することです。そして、その考えを形にしてお客様に届けることが、KOMORIのパーパスを体現するものだと信じています。

市場創出という新たなミッション

自分自身にも、お客様にも"変化をもたらす"仕事が好きです。新しい印刷機の立ち上げや、新機種導入時にお客様と関わることなどがそれにあたります。今一番やりがいを感じているのは、どんな印刷機が理想的かを想像し、まだ開発段階にあるデジタル印刷機の市場をどう作っていくかを考えることです。将来的には、プリントテクノロジーの力で新しい市場を創出し、成長していける仕事が理想です。

印象に残る成功体験:デリバリー自動ノンストップの開発

オフセット印刷機の設計時代には、デリバリー自動ノンストップを開発しました。自分が設計した機械が、お客様の現場で文字通りノンストップで稼働しているのを見たときは、「このプリントテクノロジーが現場を支えている」という実感とともに、大きな喜びを感じました。これが私のキャリアの中で最も印象に残っている瞬間です。小さな成功は当時の自分にとって非常に大きな意味がありました。そうした内容を積み重ねていくことで、社会の情報流通や産業活動を支え、使う人に感動をもたらす。それこそが、KOMORIのパーパスを自分の仕事を通じて実現している瞬間だと思います。仕事がより楽しくなり、モチベーションも高まります。

オフタイム:サウナで整える時間

私は大のサウナ好きです。小学生の頃から地元の銭湯に通い、サウナと水風呂を行き来するのが楽しみでした。コロナ禍で思うようにサウナに行けなくなったことをきっかけに、自分でテント式サウナを作ることにしました。熱源は薪ストーブで、薪も自分で割ります。自宅や友人宅に設置して、子どもたちと一緒に楽しんだり、自然の中に持ち込んで美しい渓流のそばに設置し、水風呂の代わりに川に飛び込んだりしています。最高のひとときです。これからも、サウナと仕事、両方とも、より熱く情熱を注いでいきます。

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設計者としての情熱と探究心が、KOMORIのパーパス「感動をもたらす」仕事を形にしています。その歩みは、これからも続いていきます。