KOMORIの100年の歩み 後編: 飛躍期と変革期

日時:2023年10月20日(金)

飛躍期:世界のKOMORIへと飛躍

1980年代は、KOMORIが「世界」をより強く意識し始めた時代です。当時の社長の小森一郎は「コスト、技術ともに世界一流に並び称されるものでなければならない」と述べています。上場を視野に入れた組織改革・経営体質改善を進め、1983年東京証券取引所2部に上場、 翌年1部へ指定替えしました。

同時に海外現地法人の設立に動き、海外展開を強化、日本を代表するオフセット印刷機械のトップメーカーとしての地位を確立していきました。世界をリードする技術として、1981年、印刷の品質管理を遠隔で行える装置「PQC」と連続給水装置「コモリマチック」を搭載した菊全判オフセット印刷機「リスロン40」を開発しました。同機はIGASで大きな反響を呼びました。

1990年、「株式会社小森コーポレーション」に社名を変更し、「21世紀の印刷文化を創る」をスローガンに全社員が意識を新たにしました。同年「小森会」も設立。1993年には「顧客感動企業」を宣言しました。

2002年、印刷技術や印刷システムの研究開発を推進するための施設・設備を拡充したつくばプラントの稼働を開始。2005年には取手工場、2009年には関宿工場を統合し、枚葉、オフ輪、証印機のライン生産という世界初の生産体制を構築しました。

■ 年表
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1981: 菊全判オフセット印刷機「リスロン40」を開発

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1986: 株式会社小森マシナリー新工場完成
山形県東置賜郡高畠にある同工場で製造された機械が、国内外のお客様のもとに届く

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1990: 世界初の完全自動刷版交換装置「APC」を発表
drupa90に出展

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2002: つくばプラント稼働
世界に誇る印刷機械生産体制の構築

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変革期: 変化の激しい時代への挑戦

現在、印刷需要の小ロット化や短納期ニーズの高まり、高度なデジタル化やキャッシュレス化など、新しい時代の変化が急速に進んでいます。お客様の課題も複雑化する中、それらのニーズに応え課題を解決するために、KOMORIは総合的なソリューションを実現するPESP(Print Engineering Service Provider)事業を進めています。

具体的には、PE(プリンテッド・エレクトロニクス)などの新規事業への展開、最新鋭のデジタル印刷機の開発、また、2020年には企業買収(ドイツ・MBO社)を実施し、ビジネス領域を拡大。さらに、印刷工程の前後の作業をネットワークでつないだ生産管理システム「KP-コネクト」を開発し、印刷工場全体のスマートファクトリー化を推進しています。

このようなデジタル化への適応、ものづくりの革新、ビジネスモデル変革を通して、時代に合わせた解決策を提供するべくまい進していきます。

■ 年表
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2010: 「H-UV」をJGAS2009、IPEX2010およびEXPOPRINT2010で発表
H-UVシステム日本印刷学会技術賞
米国印刷工業会インターテック技術賞

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2014: セリアコーポレーション買収「PE 向けファイン配線グラビアオフセット印刷機」を発表
スクリーン印刷、プリンテッドエレクトロニクス事業を展開OPW_100th_14.jpg
2016: drupa2016にて「インプレミアNS40」を発表
オフセットで培った技術を余すことなく発揮したデジタル印刷機OPW_100th_15.jpg
2020: 世界トップクラスのROIを実現するリスロンGX/G アドバンスシリーズを発表
菊全判オフセット印刷機「リスロンGX40アドバンス」

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2020: ポストプレスのMBO社買収
ポストプレス業界のアライアンスを通じて、ベンダーを超えた標準プラットフォーム化を推進

2023:
感動企業の実現へ

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