SERIA、次世代プリンテッド・エレクトロニクス技術を紹介──『2025 EXPO SERIA』開催報告

日時:2025年11月20日(木)~21日(金)

・SERIAは2025年11月20~21日、各務原工場で内覧会「2025 EXPO SERIA」を開催し、約200名が来場。
・テーマは「Print for the Earth」、サステナブル社会に向けたプリントテクノロジーの革新を提案。
・新機種「真空印刷機 SVM-3131IP」や次世代製造技術を含む多彩な展示を実施。
・特別講演では大学研究者とSERIA技術部長が最新のプリンテッド・エレクトロニクスを紹介。
・ロボット連携やダイレクト製版など、環境負荷低減と効率化を目指す取り組みを披露。

SERIAグループ(以下、SERIA)は、2025年11月20日~21日の2日間、岐阜県・セリアエンジニアリング各務原工場にて内覧会「2025 EXPO SERIA」を開催し、約200名の方にご来場いただきました。
今回のテーマは「Print for the Earth」。サステナブルな社会の実現に向け、スクリーン印刷やグラビアオフセット印刷が可能にする製造プロセスの革新を、パネル展示やショートプレゼンを通してご提案しました。

次世代製造技術を支える要素技術

スマートフォンやテレビなどの電子機器は、高性能化・小型化が進んでいます。そのため、内部に形成される電気配線や機能パターンには、従来以上の微細さと精度が求められています。グラビアオフセット印刷は、このニーズに応える技術として、環境負荷を低減する生産ソリューションを前提に、マイクロLED実装、はんだペーストの印刷、Cu(銅)配線、ボール搭載などの要素技術を可能にしました。これらの技術を、パネルとサンプルでご紹介しました。

新機種「真空印刷機 SVM-3131IP」を初展示

AIサーバーに使われるICパッケージ基板では、ガラスが注目されています。しかし、従来の工法ではコストや廃液処理による環境負荷が課題でした。こうした課題を解決する新しい方法として、真空印刷機が注目されています。真空環境で印刷することで、製造時の気泡(ボイド)を抑え、高品質な仕上がりが実現できます。
従来機の特長を受け継ぎながら、よりコンパクトになった真空印刷機SVM-3131IPを初展示しました。
ショートプレゼンでは、スクリーン印刷による真空印刷の仕組みと強み、そしてSVM-3131IPの新機能をご紹介。
[新機能のポイント]
・従来のフォトレジスト(光で硬化する樹脂)による穴埋めに比べ、環境負荷を大幅に低減。
・版を使わないダイレクト印刷で工程を簡略化
・高い印圧によるボイドレス穴埋め
・高アスペクト・高粘度導電ペーストへの対応
品質と効率を両立する機能を備えています。

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新機種のカメラ整合付き半自動真空印刷機 SVM-3131IP

標準印刷機と多彩な印刷オプション

スクリーン印刷機の半自動タイプから全自動タイプまで、幅広いラインアップを展示しました。さらに、印刷品質を支えるSERIAならではの多彩なオプション機能に加え、製品の品質向上や歩留まり改善のプロセス提案もあわせてご紹介しました。

ロボットとシステム連携で広がるFA(Factory Automation)の可能性

状態監視システムと連携させた協働ロボットを展示し、カメラによる異常検知を想定した実演を通じて、生産管理者の負担軽減や省力化への取り組みを紹介しました。
ショートプレゼンでは、FAに関するこれまでの取り組みとともに、生産効率の向上や環境負荷低減という課題に応えるため、設備間の情報連携を強化し業務効率化を目指す「つながるSERIA」の未来像をご紹介しました。

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ショートプレゼンの様子

ダイレクト製版のライブデモンストレーション

製版用フィルムは、将来供給が不足することが懸念されています。こうした課題に対し、廃棄物削減も可能な代替技術として、ダイレクト製版が注目されています。展示では、ダイレクト製版装置やSERIAオリジナルの製版をご紹介しました。ショートプレゼンでは、SERIA東日本製版事業部と中継をつなぎ、版が完成するまでの工程をリアルタイムで披露。実際に装置が動く様子をご覧いただき、製版の流れを体感いただける内容となりました。

次世代エレクトロニクスの展望を語る特別講演

大学でプリンテッド・エレクトロニクスの研究を行う2名の講師をお招きし、講演会を開催しました。
初日は大阪大学の関谷毅氏に 「未来を拓くプリンテッド・エレクトロニクス-社会を変える柔らかいテクノロジー」をテーマに、翌日は山形大学の時任静士氏に「サステナブルエレクトロニクスの推進-印刷プロセスによる環境負荷低減」 をテーマに、それぞれの分野での最新研究や、印刷が果たす役割についてお話いただきました。
さらに、SERIA技術開発部長による技術講演 「高精度印刷が拓く持続可能な次世代電子部品・半導体パッケージ製造」 を実施し、SERIAのプリントテクノロジーの進化をご紹介し、多くの来場者から高い評価をいただきました。

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講演会の様子

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外部講演 大阪大学 関谷毅氏

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外部講演 山形大学 時任静士氏

資材展示と工場の取り組みを紹介

製造工程での効率化や安定した品質を支える資材を展示しました。
ニジミ取りローラーやウエス、異物の発生を防ぐ簡易型クリーンベンチなど、部材ロスの低減に貢献するさまざまな印刷資材をご紹介。
また、印刷機を製造しているセリアエンジニアリングのコーナーでは、強みである開発設計から加工・組立・設置・点検まで一貫対応する体制や、地域貢献活動への取り組みをパネルと動画でご紹介しました。

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印刷サンプル

今回の内覧会では、サステナブルな未来に向けたSERIAの技術力と取り組みを、幅広い展示や講演を通じてご紹介しました。
多くの来場者の皆さまに、プリントテクノロジーがもたらす新しい可能性を体感いただける機会となり、盛況のうちに終了しました。