virtual.drupa ーdrupaの新たな形ー
日時:2021年04月20日(火)~23日(金)
2021年4月20日(火)~4月23日(金)の4日間、世界規模の印刷技術展示会としては初の試みとなるvirtual.drupaが開催され、KOMORIは、印刷機械メーカーとしては最高位であるゴールドパートナーとして参加しました。
サイトは大きく分けて①ウェブセッション、②バーチャルショールーム、③オンライン商談会の3つのコンテンツで構成され、各出展者は、オンライン上の「バーチャルショールーム」にブースを開き、ビジターを迎えました。主催者のメッセ・デュッセルドルフによると、出展者数は35カ国から212社、ページインプレッション約60万、ユニークユーザー数は45,000名、ドイツ本国以外からの来場者は全体の82%以上を占めました。
■Komoriのvirtual.drupa出展コンセプト
昨今の急激な社会・経済環境の変化に伴い、印刷業界も大きな変革が求められています。特に、印刷工程における生産性をいかに上げられるかが、印刷会社経営の最重要課題の一つになっています。この課題を解決するため、KOMORIが提唱する『Connected Automation(コネクテッド・オートメーション)』コンセプトを、今回のvirtual.drupaで紹介しました。
『Connected Automation』は、個々のシステムで連携が分断されている経営情報システム(MIS)、プリプレス、プレス、ポストプレスの工程を中核ソフトである「KP-コネクト プロ」で統合管理し、シームレスにつなぎ最適化・自動化することで、印刷工場をスマートファクトリー化する考え方です。
■DXの中核となるKP-コネクト プロ
工程間の各機器をつなぐKP-コネクト プロは、生産工程の「見える化」「整流化」「自動化」を可能にします。自動で収集されるデータを分析し、ボトルネックを可視化する。それを解消して生産体制全体を改善するサイクルを作ることは、まさにデジタル化した印刷工場=DXの実現と言えます。
さらに、KP-コネクト プロはオープンプラットフォームで開発されているため、各メーカーやベンダーとの接続が可能なシステムです。つまり、新しい機器はもちろんのこと、お客様の既存の機器とも自由に組み合わせてつなぐことが可能なのです。
■Webセッション実演内容
期間中、KOMORIは「パッケージ」「コマーシャル」の2つのウェブセッションを披露しました。コネクテッド・オートメーションの中核となるミドルウェア(MES)KP-コネクト プロと、最新鋭の印刷機であるアドバンスシリーズ、そして4月より販売を開始したインプレミアNS40などを紹介しました。
1.パッケージセッション
【実演機】
・KP-コネクト プロ
・リスロンGX40アドバンス
・インプレミアNS40
・アプリシアDC105
・アプリシアMB110E
パッケージセッションでは、KOMORIのフラッグシップマシン、リスロンGX40アドバンスの6色+コーター機でデモンストレーションを行い、350g/㎡の厚紙での3ジョブを通して、革新的な技術を実証しました。また、これまでにない生産性、安定した印刷品質、イージーオペレーションを実現した世界最高クラスのROIを提供する最新の印刷機、アドバンスシリーズの進化点を詳しく解説しました。
パッケージ印刷でカギとなるのは、パラレルメイクレディによる圧倒的に短時間での切替作業と、新技術スマートカラーによるクリエイティブな色表現です。スマートカラーは、CMYKカラーにオレンジ、グリーン、バイオレットを加えて、さまざまな色域を再現する広色域プロセスカラー印刷システムで、6色システムではパントーンカラーの80%、7色システムでは85%をカバーすることが可能です。つまり、インキの乳化を進行させず、極限まで水を絞れるコモリマチック(給水機構)だからこそ実現できる技術です。また、ポストプレスではパッケージに特化したラインアップとして、打抜き機アプリシアDC105、高性能ブランキングシステム アプリシアMB110Eを組み合わせて紹介しました。
そして、先日販売を開始したB1サイズの最新デジタル印刷機、インプレミアNS40は、版交換や色替えを必要としない全く新しいソリューションです。デモンストレーションでは、インラインコーターとダブルパイルデリバリーを搭載した7色機を披露しました。
2.コマーシャルセッション
【実演機】
・KP-コネクト プロ
・リスロンGX40RPアドバンス
・リスロンG37Pアドバンス
・インプレミアNS40
・アプリシアCTX132
・MBO K80
・MBO CoBo-Stack
コマーシャルセッションでは、表4色、裏4色をワンパスで印刷する両面機、リスロンGX40RPアドバンスのデモンストレーションを行いました。コマーシャル印刷でのパラレルメイクレディは、A-APC(全色同時刷版交換装置)による版交換、ブランケット洗浄、プレインキングを同時に行うことで、迅速な印刷立ち上げが可能です。そして、オートパイロットでは、PQA-S V5が印刷濃度と見当合わせをリアルタイムで制御・監視します。今回は最高印刷速度18,000sphでの2ジョブを通して、少ないタッチポイントで、誰でも高品質な印刷物を刷ることができるイージーオペレーションを披露しました。
また、高速安定性、高品質、迅速な切り替えを実現するリスロンG37Pアドバンス(8色機)は、小ロットにも適応し、出版・商業印刷分野でのトータルソリューションを提供する印刷機です。
そして、ポストプレスソリューションでは、豊富なオプションを備えたプログラム油圧クランプ大型断裁システム「アプリシアCTX132」や、高速紙折り機「MBO K80」、自動パレタイジングロボット「MBO CoBo-Stack」との連携により、多くの人手を介さないハンドリングを披露しました。
KOMORIのバーチャルショールームでは、幅広い製品情報を提供するとともに、世界中のどこからでもKOMORIの担当者と連絡が取れるシステムで、質問やアドバイス、デモンストレーションについての意見交換が行われました。このサイトは、2021年12月末までオンラインで閲覧いただけますのでぜひ一度ご覧ください。また、ビデオライブラリーでは、Webセッションの動画や基調講演のオンデマンド配信を開始しています。対応言語は英語となりますが、ぜひお役立てください。
virtual.drupaは、例年のリアルイベントdrupaとは異なる形での開催となり、試行錯誤しながらの出展となりましたが、現地でも好評を博し大盛況のうちに閉幕しました。世界中から多くの方々にご参加いただき、心より感謝申し上げます。KOMORIは今後も時代に適した方法で、世界の皆さまに感動を届けるソリューションを提案してまいります。
■Webセッションの動画をYouTubeで配信しています!(英語)
・パッケージセッションはこちら
・コマーシャルセッションはこちら
■コネクテッド・オートメーションの詳細はこちら
【ソリューションサイト】
https://www.komorisolutions.com/ca/ja/
■リスロン GX/G アドバンスシリーズの詳細はこちら
【製品情報】
https://www.komori.com/ja/jp/product/press/offset/advance/
【ソリューションサイト】
https://www.komorisolutions.com/advance/ja/
■インプレミアNS40の詳細はこちら
【製品情報】
https://www.komori.com/ja/jp/product/press/digital/impremia_ns40.html